「兎追いしかの山 小鮒釣りしかの川~」で始まる、最もよく知られている文部省唱歌です。大正3年(1914年)の『尋常小学唱歌』第六学年用で初めて掲載されました。文部省唱歌の常として長らく作者は不詳とされてきましたが、昭和40年代に高野辰之と岡野貞一の作であることが特定され、平成4年からは音楽教科書にも両者の名が記されています。
北信州の豊田村出身の高野は幼い頃に遊んだ野山の風景をイメージしてこの詞を作りました。この歌からイメージされるものは田舎の美しい風景や四季の移ろいといった日本人なら誰もが持っている共通の「ふるさとへの想い」ではないでしょうか。2011年の大震災以後、各地で故郷への想いを込めて自然発生的に歌われることが多くなりました。百年以上の長きにわたってこの歌が歌い継がれている理由は、もともと大人向けに書かれたものだからでしょう。当時の文部省唱歌は子供が楽しんで歌えるものではなく、作者にもそのような意図はありませんでした。特に3番の「志を果たして いつの日にか帰らん~」など、子供向けに書かれたものではないことは明らかでしょう。そのため大人になってから歌詞の意味がしみじみと心に響くようになるのです。それでいて小学校で必ず教えられているため、年代を問わず誰もが自然に口ずさめる日本人の「こころの歌」になっているのだと思います。
楽譜はピアノ伴奏・コードネーム付きです。巻末に三番までの歌詞が付いています。
北信州の豊田村出身の高野は幼い頃に遊んだ野山の風景をイメージしてこの詞を作りました。この歌からイメージされるものは田舎の美しい風景や四季の移ろいといった日本人なら誰もが持っている共通の「ふるさとへの想い」ではないでしょうか。2011年の大震災以後、各地で故郷への想いを込めて自然発生的に歌われることが多くなりました。百年以上の長きにわたってこの歌が歌い継がれている理由は、もともと大人向けに書かれたものだからでしょう。当時の文部省唱歌は子供が楽しんで歌えるものではなく、作者にもそのような意図はありませんでした。特に3番の「志を果たして いつの日にか帰らん~」など、子供向けに書かれたものではないことは明らかでしょう。そのため大人になってから歌詞の意味がしみじみと心に響くようになるのです。それでいて小学校で必ず教えられているため、年代を問わず誰もが自然に口ずさめる日本人の「こころの歌」になっているのだと思います。
楽譜はピアノ伴奏・コードネーム付きです。巻末に三番までの歌詞が付いています。