ピアノ協奏曲第1番よりオープニング 【ピアノ簡易版】

チャイコフスキーが1874年11月から1875年2月にかけて作曲した初のピアノ協奏曲です。数あるピアノ協奏曲の中でも最も有名なものの一つで、冒頭の雄大なフレーズは知らない人がいないほどでしょう。

当初は友人のニコライ・ルービンシテインに献呈する予定でしたが、草稿の段階で当人に聞かせたところ「貧弱で演奏不可能」と酷評され、修正を求められました。チャイコフスキーはこれに立腹してドイツの名ピアニスト兼指揮者であるハンス・フォン・ビューローに献呈を決めます。その後1875年に完成してビューローはボストンで初演し、大成功を収めました。その知らせを聞いたルービンシテインは謝罪し、モスクワでの初演を成功させます。自身も何度もソリストを担当してこの曲を世に広めることに貢献しました。

楽譜は冒頭の有名なフレーズだけをピアノ独奏で弾けるようにしたものです。原曲はフラットが5つ付く変ロ短調ですが、弾きやすいように半音下げてイ短調にしています。それほど難しくないので初級レベルで弾けると思います。ほんのさわりの部分だけですが、凄そうに聞こえるのでハッタリを効かせるには十分です（笑）。最後の右手と左手をクロスさせて弾く部分がやや難しいですが、一番の見せ場なので頑張って下さい（笑）。