ピアノ曲集『四季』はもともとペテルブルクの音楽雑誌「ヌーヴェリスト」の依頼を受けてチャイコフスキーが1875年から翌年にかけて作曲したもので、連載形式で毎月のロシアの風物詩を描写した12の作品群です。後の1885年に曲集として出版されています。それぞれに1月から12月までの名前と副題が付けられていますが、当時のロシアでは旧暦が使われていたため実際の季節感とは少しずれています。
『6月・舟歌』は曲集6番目の作品で、最も有名であり単独で演奏される機会の多いものです。舟歌は通常8分の6拍子や8分の9拍子で書かれることが多いですが、この曲は珍しく4分の4拍子で書かれています。3部形式で構成され、第1部では物悲しく優美な旋律が終始繰り返されます。中間部はト長調に転じ快活な雰囲気になりますが、すぐに打ち消されて再現部では憂鬱な雰囲気に戻ります。
演奏は比較的平易で中級レベルですが、再現部以降はやや難易度が上がります。中間部も単純に見えますが、左手がシンコペーションになっているため拍のタイミングが取りづらく練習を要します。
『6月・舟歌』は曲集6番目の作品で、最も有名であり単独で演奏される機会の多いものです。舟歌は通常8分の6拍子や8分の9拍子で書かれることが多いですが、この曲は珍しく4分の4拍子で書かれています。3部形式で構成され、第1部では物悲しく優美な旋律が終始繰り返されます。中間部はト長調に転じ快活な雰囲気になりますが、すぐに打ち消されて再現部では憂鬱な雰囲気に戻ります。
演奏は比較的平易で中級レベルですが、再現部以降はやや難易度が上がります。中間部も単純に見えますが、左手がシンコペーションになっているため拍のタイミングが取りづらく練習を要します。