作曲年代は定かではありませんが、ドビュッシーが1890年頃に作曲した初期の作品とされています。彼がフランス印象派的な作風を確立する以前の作品ですが、すでにその特徴は十分に現れています。タイトルは日本語で「夢」あるいは「夢想」と訳され、文字通りとらえどころのない夢の世界をさまよっているようです。機能和声の枠にとらわれない調性の曖昧さがふわふわとした浮遊感を表現しています。ドビュッシーの作品の中でも人気が高くよく演奏されるもので、ポピュラー音楽にアレンジされたこともあります。しかしドビュッシー自身はこの作品を気に入っていなかったようで、作曲家として駆け出しの頃に生活に困ってやっつけ仕事で書いた曲と酷評しています。それが意に反して勝手に出版されてしまったことに不満を持っていたようです。
ドビュッシーの作品の中では比較的弾きやすいもので、レベル的には中級くらいだと思います。途中で3回転調しますので、調性が定まらないふわふわとした浮遊感を表現して下さい。楽譜には表記しませんでしたが、54,58小節目など、下段の和音を右手でとる部分がありますので注意して弾いて下さい。
ドビュッシーの作品の中では比較的弾きやすいもので、レベル的には中級くらいだと思います。途中で3回転調しますので、調性が定まらないふわふわとした浮遊感を表現して下さい。楽譜には表記しませんでしたが、54,58小節目など、下段の和音を右手でとる部分がありますので注意して弾いて下さい。